こっくりさん画像

こっくりさんの呪い


 

これは私が中学生の頃に体験した、
恐ろしい体験談です。

 

『1日目』

 

お昼休み、数人の女子が学校で禁止されている
「こっくりさん」を始めました。

『こっくりさん、こっくりさん、おいで下さい。』

10円玉が音もなく動き始めます。

メンバーは3人、ケイコ、メグミ、ミサ

私は少し離れた席に座っていました。

他愛もない質問に一喜一憂していた三人でしたが、
しだいに飽きて来ました。

ケイコが、とんでもない事を言い出します。

『春奈の霊、呼んでみようか?』

 
ケタケタと笑う三人。

春名(はるな)は半年前に事故で亡くなったクラスメイ
トです。

亡くなったクラスメイトを茶化す彼女達、

私は凄く嫌な気分になりました。

『春奈さん、春奈さん、
いらっしゃったらお越しください。』

10円玉がスーっと動き出しました。

ケイコ『お前、動かしてんだろっ?』

ミサ『私じゃないって・・・』

10円玉はスルスルと紙の上を滑り、
文字をなぞって行動きました。

み・・・さ・・・

ミサ『えっ? ちょっと冗談やめてよ。』

こ・・・・・・

ろ・・・・・・・・・・・・・・・・・・す

ミサは青ざめました。
ミサ『ちょっとケイコでしょ、やめてよ~』

ケイコ『私、動かしてないって』

ゲラゲラと笑い転げるケイコとメグミ。

チャイムが鳴り教師が入って来ました。

三人はこっくりさん用紙を丸めてゴミ箱に捨ててしまい
ました。

その日からミサを見た人は誰もいなくなりました。

 

『2日目』

 

担任の森田先生が不機嫌な顔で、みんなに尋ねました。

森田先生『ミサが昨日、家に帰っていない。
誰か何か知っている者はいないか?』

誰も答えません。

森田先生「何か聞いた事があったら、
職員室まで来る事。」

それだけ言うと、森田先生は授業に入りました。

放課後、
ケイコとメグミがミサの机の周りで話をしています。

メグミ「ミサ、どこ行ったんだろう?」
ケイコ「こっくりさんで占ってみる?」

ケイコとメグミはゲラゲラ笑いました。

メグミ『でも3人いないとダメなんじゃね?』

ケイコ『おーい、誰かこっくりさんやらない?』

みんな、ケイコ達と関わり合いに成りたくないと
思っていたので誰も答えません。

『「わたし、やる。』
隣に座っていた親友の久美子が立ち上がりました。

『ちょっと、止めなよ』

私は小声で注意したけど、久美子は聞きません。 
普段、ケイコ達とは話もしないのに…

『こっくりさん、こっくりさん、
ミサは何処にいまか?』

10円玉がスーっと動き出します。

い………な………

久美子『いな?』

い……

 

久美子『い・な・い? いないって何ですか?』

 

し………ん………だ

 

メグミは少し青ざめました。

久美子は何故か乗り気にです。

久美子『なぜ、死んだんですか?』

こ…ろ…し…た こ…ろ…し…た こ…ろ…し…た

こ…ろ…し…た こ…ろ…し…た

久美子『誰が殺したんですか?』
10円玉はゆっくりした動きに戻ります。

は……る……な

メグミは急に立ち上がり
、こっくりさん用紙をビリビリに引き裂きました。

メグミ『いい加減にしろよっ!
自分で動かしてるんだろっ!!』

メグミは怒鳴りつけると、
そのまま部屋を出て行きました。

 

その日、メグミは い な く なりました。

『3日目』

 

失踪した二人と、仲の良かったケイコは
朝から教師に質問攻めにされました。

ケイコはすっかり怯え切っています。

放課後、ケイコが私たちの所にやって来ました。

ケイコ「ねえ、また…こっくりさん。やってくれな
い?」

冗談じゃない、巻き込まれたくない。

でも久美子はあっさり応えます。

久美子「うん、いいよっ」

久美子は私が止めるのも聞かず机に座りました。 

久美子がどうしても一緒にやって欲しいと言うので、
今回は私も加わる事にしました。

本当に『こっくりさんの呪い』が存在するか
多少興味もあります。

『こっくりさん、こっくりさん、おいでください』

久美子『メグミは生きてますか?』
いきなり核心を突く。

…………いいえ

10円玉が 『いいえ』 の所に止まると、
ケイコは震えだしました。

久美子は次々と質問をします。
久美子『メグミは殺されたのですか?』

…………はい

久美子『殺したのは春菜の霊ですか?』

…………………はい

久美子『何で、春名はミサとメグミを殺したんです
か?』

……………

10円玉が紙の中央をぐるぐる周り始めました。

……………け…………い……………………こ

…………に……………………

……………………き………………………………け

久美子『 けいこにきけ、ケイコに聞け、ですね。』

10円玉は はい の所で止まる。

久美子『ケイコ、何で二人は春奈の霊に殺されたの?』

ケイコはブルブルと震えている。

ケイコ『どっ、そうしたら……ゆるして…………
もらえま……すか…………………』

10円玉はゆっくりと周ります。

……………ぜ…………ん……………………ぶ
………………………………

10円玉は急にスピードを上げます。

………は…な………せ

久美子『せんぶ、全部、はなせ、話せ、全部話せ。
ケイコどういう事?』

ケイコは泣きじゃくりながら話しました。

3人で春奈をいじめていた事。

親の財布から金を盗ませていた事。

万引させた事。

そして………………

 

カバンを鉄橋から線路に投げ捨てた事。

 

ケイコ『まさか、まさか…電車にひかれる なんて…』

ケイコは机に突っ伏して泣き出しました。

 

久美子『ケイコ、先生に本当の事を言いに行けば、
許してもらえるかもよ?』

ケイコ『森田先生には本当の事を言ったけど、
絶対誰にも言うなって、
私達のイジメも知ってたから……』

突然、10円玉が勢いよく動き出しました。

 

も………………う………………………や
……………………………め ……………て

もう止めてくれる、許してくれるって事かな?

その日、私と久美子は泣きじゃくるケイコを説得して、

春奈の家に連れて行きました。

ケイコは春奈の両親の前で、泣きながら本当の事を話
ました。

 

『その後』

 
その後、森田先生はイジメを隠した事が問題になって
学校を辞めました。

数か月後、自宅で首を吊ったらしいです。

ケイコは、ひき逃げ事故に合い……
亡くなってしまいました。
犯人は捕まりませんでした。

行方不明のミサとメグミの行方は誰にも解りません。
元々素行の悪い二人だから、誰もが家出したと思って
います。

久美子は二学期の終わりに、親の都合で転校して行きま
した。

 

別れ際、私に言いました。

久美子 『春奈とは小学校の頃、友達だったんだ。
本当の事が解って良かった。ありがとう。』

 

春奈と久美子が幼馴染だという事は前から知っていま
した。

久美子 『これで、おじさん、おばさん、少しは……
気が晴れたかもね。』

 
それ以来、久美子に合う事はありませんでした。

この事件、こっくりさんの呪いだったのでしょうか?

交通事故や自殺は亡くなった春奈の霊の仕業なので
しょうか?

 

春奈は『もうやめて』くれたのでしょうか?

真相は謎のままです。

これは私が中学生の頃に体験した、恐ろしい体験談です。


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